副業するにしても、時給800円とかのバイトは、「技術士や博士としてふさわしい仕事(副業)」とは言えないと思います。
もちろん、そのようなバイトを行うことを否定はしませんし、私自身、学生のときはそのようなバイト(ファミレスとか)をしていました。でも、そのようなバイトは「技術士や博士が行うべき副業」とは言えないと思います。
そこで、以下では「技術士や博士が副業する場合、時給換算でいくら以上の仕事を行うべきか(もっといえば、時給換算でいくら以上稼ぐ必要があるか)」を検討してみます。
まず、「技術士や博士の年俸はいくらであるべきか」を考えてみますと、あるサイトに、多くの技術士の意見として「希望額は年俸1000万円」と書いてありました。つまり、実際はもっと少ない、ということと思います。
また、本屋に行ってみたら、「独立して、まず初年度に狙う額は650万円」、と書いてある本を見かけました。
そのようなことを鑑みると、概ね、年換算で800万円くらい稼げる仕事が「技術士や博士として、一応、相応しい仕事(副業)」といえるような気がします。
一方、労働基準法から算出する、最大年間法定労働時間は2085.6時間です。
ただし、これは1日8時間、週40時間以内、で計算してもので、実際に、そんな程度しか働いていない技術士や博士はいないでしょう。私の感覚では、その50%増し、と思います。1日12時間くらいは働いているでしょう。
そこで年労働時間を3000時間とすると、
800万÷3000時間=2666円/時間
となります。
さて、ここで注意点すべきは「2666円」は利益です。売上額ではないです。
売上額は、その1.5倍が必要です。プロフェッショナルサービスの場合ですが、概ね、売上額の3分の1が経費になるからです。
(ちなみに規模によって変わります。1人で自宅でやった場合は、そんな程度と思います。事務所を借りて何人かを雇用すると話は変わります。)
そうすると、1時間当たり4000円を売り上げることが必要、となります。
つまり、最低で1時間当たり4000円稼げる仕事を副業とすべきですね。
逆に言うと、副業するなら1時間換算で4000円以上稼ぐ必要があり、その額が稼げないなら副業しないで会社で残業したほうが良い、となると思います。
なお、上記のようなことを書くと「金じゃなくて、やりがいが重要だろ」という方がおられると思います。
副業するなら、その通りとは思います。
一方、独立開業する場合は話が違いますね。上記の4000円の話は副業に限らず、独立した場合にもあてはまりますが、独立した場合は、「やりがい」よりも、「生きること」の方が重要です。
今後は「4000円/時以上稼げる副業」について、考えてみます。(つづく)